インプラントや歯周病の手術、抜歯などで骨の量が少ない場合、
骨補填材を使うことがあります。
骨補填材と言っても種類がいくつもあって、
①自家骨(自分の骨。最も安全で骨が出来やすい。)
②他家骨(アメリカの組織銀行から入手する遺体から採取した骨。
感染の心配は無いようですが、日本では未認可)
③異種骨(主に牛骨。生体親和性に高い脱タンパク牛骨ミネラルで、
日本では未認可の材料。欧米ではポピュラーな材料であり、
日本で使用されている先生もいる。)
④代用骨(ハイドロキシ・アパタイトやβーTCPなど化学合成されたもので、
日本でも認可・販売されている。)
最も臨床成績が良く安全で、かつ骨が出来やすいのは自家骨だと思います。
しかし、自家骨を使うためには、他の部位から骨を採取してこなければならないため、
患者さんの負担も増えます。
また、移植した骨が吸収しやすいという問題もありますので、実際にはいくつかを
混ぜ合わせて使う場合もあるようです。
いずれにしても、安全で、しかも少ない負担で骨がたくさん出来るような材料や成長因子などが
早く臨床応用されると、患者さんも術者もありがたいと思います。