前回、GBRについて書きましたが、今日はGBRに使うバリヤーメンブレンについて
少し書いてみたいと思います。
骨の幅や高さを増やす際に、骨以外の細胞が入り込んで骨が出来るのを阻害しないように
バリヤーになる膜(メンブレン)を設置することはすでに書きました。
このメンブレンには吸収するものと吸収しないものがあります。
非吸収性のものの代表はゴアテックスTRメンブレンがあります。
これはeーPTFE(四フッ化エチレン樹脂)でできていて、チタンのフレームを
含んでいます。このためスペースメイキングに優れており、GBRをおこなうときに
使用頻度が多いものの一つです。
非吸収性のメンブレンは歯茎の治癒期間中に比較的露出しやすく、取り扱いが
難しい面もありますが、骨の再生量は非吸収性のメンブレンに比べて多くできます。
吸収性のメンブレンは、乳酸/グリコール酸でできているものやコラーゲンでできているものが
主体となります。吸収性メンブレンのメリットは膜を取り出す手術をしなくても良いことです。
非吸収性メンブレンが歯茎から露出した場合には、細菌感染のリスクが高くなるので
比較的早期に膜を取り出す必要があります。
吸収性メンブレンの場合には、自然に溶けてなくなってしまいますので膜を取り出す必要が
ないのです。
いずれのメンブレンもメリット、デメリットがあるので、ケースによって使い分ける必要が
あります。